来年度の事業計画に興味がない件
2017年度も下半期に入り、我が社では来年度の事業計画の草案を練る時期にさしかかります。具体的には、来年度に行う主要なプロジェクトの候補を挙げていきます。それを提案するためのプロジェクト会議も行います。
驚くほどやる気が出なくなった
そのため、私はいま、会議に提案するプロジェクトを練らなければなりません。しかし、まったくやる気が出なくて困っています。
なにしろ、私は来年夏で退職することを心に決めてしまった人間です。退職を決めると、自分でも驚くほど、仕事へのモチベーションが下がります。
進行中の仕事にすら身が入らず、うっかりミスを連発しそうで困っています。ましてや来年度のプロジェクトなんて、考える気にもなりません。
周囲に迷惑がかかる
しかも、これから提案するプロジェクトは、来年夏までには終了しませんから、自分で最後まで見届けることができません。つまり、中途半端にやり始めると、引き継ぎが面倒なことになります。
少々白い目で見られようが、来年春頃から仕事が減るように案配しないと、引き継ぐ私も大変ですし、引き継がれる同僚にも、引き継ぎの差配をする管理職にも迷惑がかかります。つまり、今は新規プロジェクトを立てるタイミングではないのです。
したがって、提案するプロジェクトは、やる気のないものになるでしょう。
嗚呼、もどかしい
しかし、管理職は私の退職の決意など知りませんから、「なんでこんなにやる気のない提案しか出してこないのか」と怒るかも知れません。私がプロジェクトを立ち上げないことが、最終的には彼の利益になるはずですが、彼はまだそれに気づいていません。
私がとち狂って、いま大プロジェクトでもぶち上げたとしてみましょう。来年の夏の引き継ぎは修羅場になります。
その修羅場を差配するのは管理職です。つまり、私は管理職の無用な負担を減らすために、プロジェクトをセーブしようとしているのですが、彼には、それが伝わらないのです。嗚呼、もどかしい。
まあ、仕方のないことですが。
インド洋の彼方に
管理職には、ものになりそうなプロジェクトをまとめて、来年度の事業計画を作るという仕事があります。彼はさらなる出世をあきらめていませんし、もともとまじめな人間なので、手を抜いたりはしません。私にも相応の協力を求めてくるでしょう。
しかし、私は来年度の事業計画なんて、もうまったく興味がありません。海の底に沈んでいる砂のかけらに向けた興味ほどもありません。
もともと、管理職と私の間には、仕事の熱意において大いなる差がありましたが、いまはその差がさらに広がり、ガンジス川の河口よりも広いものになってしまいました。きっとこのまま差は広がり続け、インド洋ほどの大きさになってしまうでしょう。
管理職の姿が遠いインド洋の彼方に消えてしまったら、私の退職のタイミングが訪れたと言うことでしょう。
それにしても、今現在でこれだけやる気がなくなってしまったのですから、本当に退職を周囲に伝えたら、どうなることやら。