ビーピー・カストロールという配当性向100%の怖い株
なんといっても、配当性向100%です。
配当性向100%というのは、純利益を全部株主に還元します、ということです。
ビーピー・カストロールは、配当性向100%を2015年から実施しており、以降、株価は爆上げです。
配当利回り4.4%
現時点の株価でも、昨年実績で配当利回り4.4%。四季報の今期配当予想に基づいた利回りでも3.8%です。
数少なくなった、貴重な高配当株です。
ただ、配当性向100%というのは、純利益が増えない限り、増配の余地はありません。
利益が減れば、そのぶん配当も減る、ということです。
では、これから利益が増えていくのかというと、はなはな疑問です。
ビーピー・カストロールは、クルマのオイルの会社です。
原価率が低く利益率は高いようですし、オイル界でのブランド力は抜群です。
しかし、国内で自動車がこれから減っていく状況で、将来性は見通せません。
ビーピー・カストロールが配当性向100%に踏み切ったのは、そのあたりを見越して、もうとにかく利益を親会社のBPが吸い取れるだけ吸い取ったれ、という焼き畑的な印象も感じられます。
内部留保して将来に備える意味もないし、全部配るぜ!っって感じです。
今期の営業利益は前期を上回るペースで推移しており、今期の配当は前年並みあるいはそれ以上になる可能性が高そうです。つまり、現時点での今期実質配当利回りは、4.5%程度はあるとみられます。
そのため、株価は最高値圏で、地合の良さもあり、2,000円を突破しました。
2016年11月の、上場来高値2,045円も視野に捉えています。
が、怖い。いつまでこんな高配当を継続できるか。
高配当株は基本ホールドというスタンスですが、そろそろ利食って売却してもいいかもしれませんんね。
将来的に配当が半分になる可能性だって、リアルにあり得る株なのですから。
その点では怖い株です。
しかし、来期が増益なら、もっと配当が上がる可能性もある。
業績が上がれば、配当に引っ張られて、きれいに株価も上昇チャートを描くでしょう。
そういう意味では、魅力的な株かもしれません。