リーマンパッカーが50歳でセミリタイアを目指す

妻子ありでセミリタイア。高配当株、ETF、米国株、FXなどに投資しつつ、ネット副業で暮らすことを目標とするブログ。

楽天アフィリエイトが「現金支払い」をするようになった理由

ネットビジネスイメージ

少し前のことですが、楽天アフィリエイトで、成果報酬の銀行振込条件が緩和されました。

これまでは、楽天キャッシュ払いが基本だったのですが、毎月5,000ポイント以上の報酬がある人は、銀行振込にも対応する、という内容です。銀行振込というのは、要するに現金払いです。

楽天アフィリの成果報酬システム

楽天アフィリエイトの成果報酬は、楽天ポイントが基本です。しかし、毎月の報酬が3,000ポイント以上になると、楽天銀行に口座を持っているか、楽天カードを持っていれば、楽天キャッシュ(電子マネー)で報酬をもらえます。

楽天キャッシュは現金化できますので、現在でも楽天アフィリエイトで得たポイントを現金に換えることはできます。しかし、そのためには楽天銀行に口座を持った上で、10%の手数料が必要でした。1万ポイントの楽天キャッシュを現金に換えると、9,000円になってしまうのです。

楽天キャッシュなんて中途半端な形でなく、現金支払いにしてくれればいいのに、と思っていた人も多いでしょう。そんな声に応えてか、2017年11月9日に、以下のような告知が出ました

このたび、成果報酬の銀行振込のお申込条件を緩和して ご利用いただくことができるよう変更することといたしました。 ■お申込条件 緩和前:直近3ヶ月の成果報酬が毎月10万ポイントを超えていること  ↓ 緩和後:直近3ヶ月の成果報酬が毎月5,000ポイントを超えていること

つまり、毎月の成果報酬が5,000ポイントを超えていれば、銀行振込という、いわゆる「現金払い」にしてくれる、というものです。

これまでも毎月10万ポイントを超えていれば現金払いだったそうですが、ハードルが高すぎました。しかし、毎月5,000ポイントくらいなら、超える人はたくさんいるでしょうから、非常に大きな条件緩和といえます。「楽天アフィリエイトが現金支払いをするようになった」と表現しても差し障りないでしょう。

なぜ条件緩和したのか

なぜ、こんな大きな条件緩和をしたのでしょうか。楽天としては、振込の手間は増えるし、グループ外に資金が流出してしまうし、いいことはなさそうですが。

理由は二つ考えられます。一つは、楽天アフィリエイトの強化に動いた可能性、そしてもう一つは、税務署から睨まれた可能性です。

前者に関しては、楽天アフィリエイトの類似システムとして、Amazonアソシエイトがあります。Amazonは成果報酬累積5,000円以上で銀行振込に対応していて、料率も楽天より高めです。楽天はクッキーの期間が長いというメリットはありますが、料率の低さと現金化しにくいというのが弱点でした。

現金化へのハードルを下げることで、Amazonに対抗し、楽天アフィリエイトの裾野を広げる狙いがあるのかもしれません。

税務署が所得を把握しやすくした

ただ、おそらくは、条件緩和の最大の理由は後者、つまり税務署から睨まれたことによると思います。

楽天キャッシュは楽天ポイントとの差がはっきりしません。

楽天ポイントの基本は、購入時に原則1%の割合で付帯するもので、楽天モール内の買い物に使えます。このポイントは、買い物時の「値引き」と見なされ、無税です。

しかし、楽天キャッシュはアフィリエイトの労働など、さまざまな手段で得られたものなので、原則課税です。ただ、楽天グループ内でしか使えない電子マネーなので、「お金」とはいえず、楽天キャッシュに直接課税するわけにはいきません。

そのため、税務署は、「電子マネーは、使った時点で所得として課税する」という見解をとっています。

しかし、実際問題として、こういう形では、税務署は所得を把握することはできません。そのため、税逃れが容易です。実際、楽天キャッシュに関して、きちんと納税している人など、きわめて少数でしょう。

要するに、私の想像ですが、楽天アフィリエイトの「楽天キャッシュ払い」において、脱税が横行しているので、税務署から改善を求められたのではないか、ということです。銀行振込にすれば、現金化されたタイミングを税務署が把握できるようになります

ということで、「楽天アフィが現金払いしてくれるようになった、わーい」と素直に喜べる話ではありません。税務署が、あなたの所得を覗きやすくなった、という側面があるのです。