個人の実効税率はどのくらい?
法人税の実効税率がしばしば話題になりますが、個人の実効税率はどのくらいなのでしょうか。ここでいう「実効税率」というのは、所得税、住民税、社会保険料を含んだ数字です。
きれいに表にしてくれているサイトがありました。
この記事は少し前に書かれたもののようですが、現在も大きくは変わらないでしょう。
個人の実効税率をまとめた表が掲載されていましたので、引用してみます。
この表でいう課税所得金額は給与所得控除後のものです。
個人の実効税率は、低所得者でも15%。高額所得者では最大55%にも達します。
社会保険料を含んだ金額が「総合負担率」。このサイトでは、労使折半分をあわせた総額(一定年収まで14.2%)を足しています。
このウェブサイトが「法人成り」を検討している個人事業者や、法人成りした零細企業経営者を読者対象にしているからだと思います。
サラリーマン個人の負担率を考える場合は、社会保険料の使用者側の負担分7.1%をマイナスすればいいでしょう。ただ、使用者負担といっても、従業員の労働によって得られた収益を基にしているので、総合負担率を考える場合は、労使折半分を全て含んだ数字で考えた方がいいと思います。
これを見ると、総合負担率は低所得者でも約30%。所得690万円付近で約38%となり、所得4,000万円で46.7%。つまり、所得700万円台~1000万円台くらいの中所得者層の負担率は、高額所得者と大きくは変わらないわけです。
ある程度お金を稼いでいる人は、4割程度の負担率になっているわけです。社会保険の会社負担分を除けば、3割強の負担率でしょうか。
所得段階の負担率はこれで全てですが、お金を使うときには、これに消費税が加わります。現在8%、もうすぐ10%になります。
それを含めると、おおざっぱにいって、中所得者層のサラリーマンでも、稼ぎの50%近くは税と社会保険料に持って行かれていることになります。
改めて確認してみると、日本の税・社会保険料負担は、かなり重いですね。