リーマンパッカーが50歳でセミリタイアを目指す

妻子ありでセミリタイア。高配当株、ETF、米国株、FXなどに投資しつつ、ネット副業で暮らすことを目標とするブログ。

人口減少がセミリタイアに与える影響

農村

セミリタイアを目指す立場としては、人口減少は気になる話題です。

人口減少は、社会に大きな変化をもたらし、それがセミリタイア後の人生設計に、大きな影響を及ぼすからです。

生産年齢人口が23%も減る

日本では少子高齢化が進んでおり、人口がこれから激減することがわかっています。

国立国立社会保障・人口問題研究所の最新の調査では、2040年の人口は以下のようになっています(中位仮定)。

左:2015年→右2040年(割合)

総人口 12,709万人→11,092万人 ・年少人口 1,595万人(12.5%)→1,194万人(10.8%) ・生産年齢人口 7,728万人(60.8%)→5,978万人(53.9%) ・老年人口 3,387万人(28.6%)→3,921万人(35.3%)

 

人口減少を考える際に、注意すべき点は、総人口ではなく生産年齢人口が重要、ということです。生産年齢人口は7728万人から5978万人に、23%も減ります。

 

総人口は13%減るだけなのに、生産年齢人口は23%も減る。

 

そして、人口のほぼ半分が非生産年齢人口になる、という点も大事です。

社会保険が維持できるわけがない

つまり、生産年齢人口1人が非生産年齢人口1人を養う社会になるのです。

 

そんな状態で、年金、保険とか、維持できるわけないじゃん。

 

ということが、サルでもわかります。

となると、現在の社会保障制度が2040年と同じである可能性はきわめて低いわけです。

これが、セミリタイアを考えるうえで、最初に大事な点です。

年金はアテにせず、できるだけ老齢まで、たとえば80歳くらいまでは自分の資産で生き抜けるようにしていかなければならないわけです。

生活保護も微妙

念のために書くと、年金が維持できない以上、生活保護も微妙です。

人手不足が深刻になるため、失業率は低くなるので、理論上は、生活保護の受給率は下がるという考え方もあります。

実際、生産年齢人口の生活保護受給率は、最近は減少に転じています。

しかし、生活保護受給率が圧倒的に高いのは、65歳以上です。

 

生活保護を受けている人のうち、65歳以上が全体の45.5%を占めます。

 

となると、今後、高齢者が増えるにつれ生活保護の受給率が上がる可能性が高そうです。

そうなると、財源に限りがある以上、生活保護の条件は下がるでしょうし、受給資格の審査も厳しくなるでしょう。

いずれにしろ、生活保護財源を、これまでどおり維持できるかは、かなり疑問です。

そもそも論として、生活保護をアテにして、セミリタイアするべきではありません。

株式は銘柄次第

となると、頼りにすべきは運用です。

まず、株式は銘柄を選べば人口減少の影響はあまり受けないでしょう。日本株でも米国株でも、分散投資しておけばよいと思います。

単身者世帯は減らない

一方、不動産投資はどうでしょうか。

これは、世帯数を考慮する必要があります。

 

実は、2040年になっても、世帯数は大きく減りません。

 

2015年の世帯数は5333万世帯で、2040年は5075世帯と予測されています。

1世帯当たりの人数が減り単身世帯が増えるからです。

となると、少人数世帯向けの不動産の需要は2040年頃までは衰えないことになります。

都市部の1LDKか2LDK

もちろん、地域差はありますので、過疎地はこの限りではありません。

しかし、少なくとも東京23区や政令市の中心部では、少人数世帯向けの不動産需要はそれほど落ち込まない可能性が高そうです。

 

したがって、都市部で少人数世帯向けの賃貸物件の不動産運用を続けるのは悪くないと思います。

 

少人数世帯向けというとワンルームを思い浮かべる人も多いでしょうが、ワンルームマンションに喜んで住むのは若者だけです。

若者はこれから激減します。となると、ワンルームマンションの賃貸は苦しくなる可能性があります。

これから増える単身者は中高年であり、中高年は1DK以上がお好みです。

 

そもそも、どの年代でもあまりに狭い物件は嫌われますので、30平米以上が無難でしょう。大都市エキチカの1LDKか2LDKとかが手堅そうです

 

一方、夫婦と子のいる世帯は、2015年の1434万から、2040年に1182万まで減少します。

いわゆるファミリー世帯は、18%も減るのです

それだけ賃貸住宅需要も減少するので、ファミリー向け物件での不動産運用はおすすめしません。

 

自宅として不動産を保有している人は、それに住み続ければいいだけですので、あまり気にしなくていいと思います。

ただ、郊外のファミリー物件を保有している人は、将来的に売りにくくなることを頭に入れておかなければならないのは、言うまでもありません。

空き家率は35%

反対に、住居を借りて生きていく人の視点で見てみましょう。

上記のように、都市部の単身者向け物件は、当面、それほど需要が衰えない可能性が高いです。

とはいえ、地域差はありますので、地方や、郊外の駅から遠い物件なら、空室を探すのは難しくないでしょう。

何しろ、人口減少以前の問題として、日本は住宅を作りすぎているので、住宅自体が余っているからです。

 

野村総合研究所の2015年の調査では、2033年には総住宅数7106万7000戸に対し、空き家数2146万6000戸、空き家率30.2%になるとしています。

 

空き家率3割です。

 

空き家率3割なら、将来住む家がないという恐怖におびえることはないのではないか、という気がします。

人口減少時代のセミリタイアまとめ

まとめると、以下のような感じでしょうか。

・年金制度は維持できない。

・そのため、自力で80歳くらいまでは暮らせる資金が必要。

生活保護も持続不可能。

・株は人口減少の影響を受けない銘柄を保有する。

・不動産運用は都市部の少人数世帯向け物件で。

・自宅を保有している人は、それに住み続ければいいだけ。

・自宅を保有していない人は、将来の住居を心配する必要はなさそう。

詳しくはこの本で。

未来の年表